■血圧が安定しないのはどんな状態?

血圧は、私たちの体調や生活習慣に大きく影響されるため、日々変動するのは自然なことです。
しかし、血圧が大きく上下することがあると、不安になることもあります。
では、「血圧が安定しない」とは、どんな状態を指すのでしょうか?
・血圧が上下する状態とは?
血圧は、心臓が血液を送り出す力によって高くなり、血管がそれを受けて圧力をかけることで測定されます。通常、朝起きてすぐは血圧が高くなることが多いですが、日中に活動しているうちに血圧が安定し、夜になると低くなるのが正常です。
しかし、血圧が安定しないというのは、この「高い」「低い」が正常範囲を超えて激しく変動したり、時間帯によって血圧が大きく変わったりする場合を指します。
例えば、朝に異常に高くなり、夜に急激に低くなるといったパターンです。このような状態が続くと、体に負担がかかり、長期的には健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
・「不安定」な血圧とは
血圧は通常、上が「収縮期血圧(最高血圧)」、下が「拡張期血圧(最低血圧)」と呼ばれ、以下の基準が参考になります
- 正常血圧:上120mmHg未満、下80mmHg未満
- 高血圧:上140mmHg以上、または下90mmHg以上
- 低血圧:上90mmHg未満、または下60mmHg未満
日常生活に影響を与えるほどの変動が続く場合は、体にかかる負担が大きく、放置すると健康リスクが高まります。
■血圧が変動する主な原因とは?
血圧が不安定になる原因はさまざまです。生活習慣の乱れやストレス、食生活が影響している場合もありますが、時には病気が隠れていることもあります。
ここでは、血圧の変動を引き起こす主な原因を見ていきましょう。
・ストレスや自律神経の乱れ
ストレスを感じると、交感神経が活発になり血圧が上昇します。
反対に、リラックス時には副交感神経が優位になり、血圧が下がります。自律神経のバランスが崩れると、血圧も安定しづらくなります。
・睡眠不足・過労・不規則な生活
十分な睡眠が取れていないと、ホルモンバランスが乱れ、血圧に影響を与えることがあります。過労や生活リズムの乱れも、血圧に負担をかけ、不安定な状態を引き起こす原因になります。
・食事・塩分の過剰摂取
高血圧を引き起こす原因の一つに塩分の摂りすぎがあります。日常的に高塩分の食事を摂っていると、血圧が高くなりやすく、安定しにくくなることがあります。
・気温・季節の影響
気温や季節の変化によっても血圧は影響を受けます。寒い季節になると血管が収縮し、血圧が上昇することがあります。逆に、暑い時期には血管が拡張して血圧が下がることがあります。
・隠れた病気(高血圧・腎疾患・ホルモン異常など)
血圧が安定しない原因として、高血圧や腎臓の病気、ホルモンバランスの乱れなどが考えられます。これらの病気が進行すると、血圧が安定しなくなることが多いです。
■自分にも当てはまる?血圧が乱れやすい人の特徴
【年齢・性別の影響(中高年に多い)】
- 年齢とともに血圧が高くなることが多く、特に50代以降で変動が激しくなることがある
- 男性に比べて、女性はホルモンバランスが影響を与えるため、月経周期や更年期に注意が必要
【生活習慣や仕事ストレスとの関係】
- 食事が不規則、運動不足、喫煙や過度な飲酒などの生活習慣が乱れている人は血圧が安定しにくい
- 長時間の座り仕事や精神的な負担が大きい仕事をしている人も影響を受けやすい
【家庭用血圧計で気づいた変化】
- 家庭用血圧計で測るたびに大きく上下する場合、血圧が不安定である可能性がある
■医療機関を受診すべきサインとは?
血圧の不安定さが気になる場合は、適切なタイミングで佐々木医院へご相談ください。
早期に対処することで、深刻な健康問題を未然に防ぐことができます。
ここでは、受診を検討すべきサインと、医師に相談すべきタイミングについてご紹介します。
・血圧の変動が生活に影響している場合
朝起きたときに急激に血圧が上がり、仕事や家事に集中できない、または夜になると血圧が急に下がって、めまいや頭痛がひどくなるといった症状が続くなど、日常生活に支障をきたしている場合は、早期の受診が必要なサインと言えます。
血圧の不安定が続くと、生活の質が低下し、心身に悪影響を与える可能性もあります。
健康を守るためにも、早めの受診をおすすめします。
・頭痛・めまい・動悸などの症状がある場合
血圧が急激に上昇または低下することで、頭痛、めまい、動悸(ドキドキ感)などの症状が現れることがあります。これらは血圧の急激な変動が原因で発生することがあり、放置すると症状が悪化する可能性があります。
特に、頭痛やめまいが頻繁に起こる場合、血圧の異常が関与していることが考えられます。
・薬を飲んでいてもコントロールできない場合
高血圧や低血圧の治療薬を服用しているにもかかわらず、血圧が安定しない場合は、お早めにご相談ください。薬を服用しているにもかかわらず血圧が安定しない場合、薬の種類や投与量の調整が必要な場合があります。
また、血圧を安定させるために別の治療法が必要なことも考えられます。
・血圧の数値が極端に高いまたは低い場合
血圧が極端に高い(例:180/110 mmHg以上)または極端に低い(例:90/60 mmHg以下)場合、それ自体が危険な状態を示すことがあります
特に、高血圧が続くと心臓や血管に負担がかかり、脳卒中や心臓病などのリスクが増加します。
一方、低血圧が続くと、貧血や脱水症状を引き起こし、体調不良や倒れることがあるため注意が必要です。
このような異常な血圧の状態を確認した場合は、速やかに受診することをお勧めします。
■血圧を安定させるには?今日からできる対策
血圧を安定させるためには、日々の生活習慣を見直すことが重要です。簡単に実践できる対策を紹介します。
・食事の見直し
食事に気を付けることで、血圧を安定させることができます。
減塩を心掛け、カリウムを多く含む食品(例えば、バナナやほうれん草)を摂ると効果的です。
・運動習慣・睡眠時間の確保
定期的な運動(ウォーキングや軽いジョギング)が血圧を安定させるために有効です。
また、十分な睡眠を取ることが血圧を下げる手助けになります。
・ストレス対策
ストレスが血圧を上げる大きな原因となります。
リラックスできる時間を作り、深呼吸や瞑想でストレスを軽減しましょう。
■不安な症状は東広島市の【佐々木医院】にご相談ください
血圧が不安定、頭痛やめまい、動悸といった症状が続いている場合は、お早めにご相談ください。
当院では、最新の検査機器を使い、血圧の変動やその原因をしっかりと診断します。
生活習慣の見直しや、必要に応じた薬の調整を行い、血圧を安定させるための最適な治療計画を立てます。