
高血圧症とは、血圧が一時的に高いのではなく、日を変えて測っても高い状態が続くことをいいます。緊張や寝不足、運動の直後などで血圧は上がるため、1回の数値だけで決めつける必要はありません。目安としては、診察室での測定で高い値が続く場合や、家庭血圧でも高い日が続く場合に高血圧症を疑います。
まずは落ち着いて、同じ条件で数日〜1週間ほど記録してみることが大切です。
高血圧が続くと、血管に強い負担がかかり、動脈硬化(血管が硬くなる状態)が進みやすくなります。その結果、将来的に脳卒中や心筋梗塞、心不全などの病気につながることがあります。また、腎臓にも負担がかかり、腎機能が低下していくこともあります。
高血圧症は、はじめのうちは自覚症状がほとんどないことが多い病気です。そのため「元気だから大丈夫」と思っていても、血管には少しずつ負担がかかっている場合があります。人によっては、頭が重い感じ・肩こり・めまい・耳鳴りなどが続くことがありますが、血圧が原因と気づきにくいのが特徴です。
健診や家庭血圧で高い日が続くときは、症状がなくても一度確認しておくと安心です。
次のような症状がある場合は、血圧の影響だけでなく別の病気が隠れていることもあるため、早めに受診してください。
・強い頭痛が急に出た
・胸の痛み、胸の圧迫感がある
・息苦しさ、呼吸がしづらい
・めまい、ふらつき、意識がぼんやりする
・手足のしびれ、ろれつが回らない、片側の力が入りにくい
ご家族に高血圧の方がいる場合、体質として血圧が上がりやすいことがあります。ただし、遺伝だけで決まるわけではなく、生活習慣によって血圧は大きく変わります。「家系だから仕方ない」とあきらめず、早めに気づいて整えることで予防や改善が十分に期待できます。
高血圧の原因で多いのは、塩分のとりすぎや体重増加、運動不足、飲酒などの生活習慣です。忙しさやストレスで食事が偏ったり、睡眠が不足したりすると血圧が上がりやすくなることもあります。できるところから少しずつ見直すだけでも、血圧が安定してくる方は少なくありません。
高血圧の中には、腎臓の病気やホルモンの異常など、別の原因が隠れているケースもあります。また、服用中のお薬やサプリの影響で血圧が上がることもあるため、気になる場合は確認が必要です。
診察では生活習慣だけでなく、背景に病気がないかも含めて丁寧に確認していきます。
血圧対策でまず取り組みやすいのは、塩分を控えることです。汁物は「具を多め・汁は少なめ」、加工食品や外食は味が濃くなりやすいので意識して選びましょう。野菜や海藻、豆類などを増やすと、食事全体のバランスが整いやすくなります。完璧を目指さず、まずは「できる工夫を1つ」決めるのがおすすめです。
運動は血圧を下げるだけでなく、体重管理やストレス解消にも役立ちます。激しい運動よりも、早歩きや自転車などの軽めの有酸素運動を続けることが大切です。最初は1回10分でも十分なので、通勤や買い物のついでに取り入れてみてください。
お酒は量が増えるほど血圧が上がりやすくなるため、飲む日や量を決めておくと安心です。「毎日飲む」を「休肝日を作る」など、小さな調整でも効果が出ることがあります。たばこは血管を傷つけやすく、動脈硬化を進める要因にもなります。無理に一気に変えなくても大丈夫なので、できる範囲から頻度を調整していきましょう。
忙しさや緊張が続くと、血圧が上がりやすい状態になってしまいます。まずは寝る時間を大きくずらさない、寝る前のスマホ時間を少し減らすなど、できることからでOKです。深呼吸や軽いストレッチなど、短い時間でも気持ちが落ち着く習慣を作ると血圧にも良い影響があります。つらさが強いときは一人で抱え込まず、遠慮なくご相談ください。
高血圧の確認は、まず血圧を正しく測ることから始まります。診察室の数値だけでなく、ご自宅での血圧も参考にしながら、普段の状態に近い値を確認します。家庭血圧の記録があると、治療が必要かどうかを判断しやすくなります。
心電図では、心臓の拍動のリズムや負担のかかり具合を確認します。高血圧が続くと心臓に負担がかかることがあるため、早めにチェックしておくと安心です。検査は短時間で終わり、痛みもありません。
血液検査では、腎臓の働きや血糖・コレステロールなど、血圧に関わる項目を確認します。体の状態をまとめて把握できるため、生活改善や治療方針を決める材料になります。必要に応じて追加検査をご提案することもあります。
血圧が高い状態が続く場合は、合併症を防ぐためにお薬を使うことがあります。お薬は「一生飲み続ける」と決めつけるものではなく、生活習慣の改善状況に合わせて見直していきます。副作用が心配なときは種類や量を調整できるので、我慢せずにお聞かせください。当院では、無理のないペースで血圧の安定を目指します。
治療の土台になるのは、日々の食事や運動、睡眠、飲酒などの生活習慣です。いきなり全部を変える必要はなく、まずは取り組みやすいものから一つずつ始めていきましょう。家庭血圧を記録していただくと、変化が見えやすく、改善の手応えにもつながります。
続け方に迷ったときは、一緒に方法を考えていきますのでご安心ください。
高血圧症は、初期はほとんど自覚症状がなく、気づかないうちに進んでいることがあります。健診で指摘された方や、ご自宅での測定で血圧が高い日が続く方は、症状がなくても一度受診いただくと安心です。
東広島市の佐々木医院では、血圧の状態を確認し、生活習慣の見直しや治療の方針を一緒に考えていきます。「このまま様子を見ていいのかな」と迷った段階でも構いません。早めに確認して、将来の不安を減らしていきましょう。